アスベスト(石綿)と屋根工事・外壁塗装の関係
2024年3月7日更新
“アスベスト”
普段暮らしていてあまり聞きなれない言葉かと思います。
外壁塗装・屋根塗装・屋根工事の垣根を越えて、
建築物そのものにも関係している話となっており、
知っておかないと人生に関わる重要な内容ですので、
本記事で是非どのような物か認知いただればと思います。
アスベストとは
アスベスト(石綿)は、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で、「せきめん」または「いしわた」とも呼ばれています。それは極めて細い繊維でできており、安価、耐火性、断熱性、防音性、絶縁性と多数の機能を有していることから、大量の建築物に使用されてきました。
そして、これらは研磨機や切断機、吹付け石綿などの飛散しやすい除去作業において、適切な措置を講じないと石綿が飛散して人が吸入するおそれがある物質です。
アスベストの危険性
何故「恐れがある」と言う言い方なのかというと
石綿による健康被害が報告されているからです。その中に肺線維症(じん肺)や悪性中皮腫などがあげられ、場合によっては肺がんを起こす可能性もあることが知られています。
上記した飛散シーンは施工者の危険なシーンでしたが、劣化したアスベスト含有の屋根・壁が崩れる事でも空中に飛散し、日常的に吸い込んでしまう可能性は十分にあります。
そう、体調が悪くなるでは済まされない、
人生に関わる可能性のある重要な内容なのです。
中皮腫は、石綿を扱ってから長い年月を経て発症することが多く、労働者は定期的な健康診断を受けることをお勧めします。石綿を吸い込んだ場合、肺線維症や肺がん、悪性中皮腫などの疾病が発症する可能性があり、これらの疾病は、石綿を扱っていた方や扱っていた可能性のある方にとって注意すべき健康リスクとなるためです。
これらの健康被害が明らかになることで、昔はビルの建築工事で保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていましたが、現在では原則として製造が禁止されています。
石綿は、飛び散ることや吸い込むことが問題となるため、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで予防や飛散防止が図られています。
石綿を吸い込んだ量と中皮腫や肺がんなどの発病との間には相関関係が認められていますが、短期間の低濃度ばく露における発がんの危険性については不明な点が多いとされています。現時点では、どれくらい以上のアスベストを吸えば、中皮腫になるかということは明らかではありません。
アスベストはどこに使われているのか
では危険性が分かったところで、アスベストはそのような所に使われているのでしょうか。
環境省が公開している下図でご覧に頂けるように、
主な所に使われてしまっており、実は大変身近なのです。
https://www.env.go.jp/air/asbestos/kouhou.html
>https://www.env.go.jp/content/000115183.pdf
出典:環境省HP
石綿に対する正しい知識と予防対策を持ち、健康を守りましょう。